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この記事ではヴィクトルユゴー作「レミゼラブル」に出てくる名言10選と、その意味を解説していきます。
人気順にまとめていますが、どれも啓発的なものばかりなのが特徴です。
【参考】レミゼラブルの簡単なあらすじ
- ヴィクトルユゴー「レミゼラブル」の名言10選と意味・伝えたいことを解説
- 名言①「どんなに長い夜でも明けない夜はない。」
- 名言②「他人を愛することは、神の存在を感じること。」
- 名言③「死ぬことなどなんともない。生きなかったことこそ恐ろしい。」
- 名言④「聞いてもらえないから黙っているのは、言い訳でしかない。」
- 名言⑤「笑い声は太陽。人々の表情から冬を追い払ってくれる。」
- 名言⑥「涙を流さないものは、何も見えていないのだ。」
- 名言⑦「人生最大の幸福は、愛されているという確信である。自分のために愛されている、否、もっと正確には、こんな自分なのに愛されているという確信である。」
- 名言⑧「私の言動の理由は何か?良心という不思議なものだ。」
- 名言⑨「未来にはいくつかの名前がある。意志薄弱な者はそれを不可能と呼び、臆病者は未知と呼ぶ。しかし勇敢な者はそれを理想と呼ぶ。」
- 名言⑩「世界中のすべての軍隊よりも強いものが一つだけある。それは時にかなって生まれた発想である。」
- ヴィクトルユゴー「レミゼラブル」の名言についてまとめ
ヴィクトルユゴー「レミゼラブル」の名言10選と意味・伝えたいことを解説
よくインスタグラムや偉人の名言として出てくるフレーズもあるため、この記事で読んでみると意外と「これってレミゼラブルからだったんだ!」と発見する人もいるかもしれません。
代表的な名言を1つずつ紹介していきます。
名言①「どんなに長い夜でも明けない夜はない。」
レミゼラブル内にある名言で、ヴィクトルユゴーが文中で書いています。
登場人物の直接の言葉ではないものの、モチベーションを上げる言葉として有名なものの一つです。
どんな日も明日があり、新しいスタートを切ることができるチャンスなのだという意味です。
名言②「他人を愛することは、神の存在を感じること。」
レミゼラブルの劇ではこのセリフは、ヴァルジャンが息を引き取る直前にコゼットとマリユスの三人で歌う歌詞の中にこのフレーズが含まれています。
小説版ではセリフとしてではなく文章のままになっている個所です。
物語の大きなテーマの一つが「他人を愛することによって自分が救われる」、なのでエンディングにふさわしい一節となっております。
名言③「死ぬことなどなんともない。生きなかったことこそ恐ろしい。」
物語に登場するヴィクトルユゴーの人生観についての文章です。
レミゼラブルの登場人物は、愛や勇気など無形で抽象的なものが行動原理になることが多いです。
しかしそれでも作者は「生きていること」と彼らの行動を尊く評価するのが上記のフレーズになります。
名言④「聞いてもらえないから黙っているのは、言い訳でしかない。」
こちらもヴィクトルユゴーの直接の言葉です。
レミゼラブル内でも記述がある他にも、政治家であった彼は大衆の前で上記の言葉を発したと言われています。
別の表現をすると、「もし自分の言葉が届かないからといって、重要ではないと思うのは間違っている」という意味になり、社会的地位の低い人たちの声を擁護する内容となっています。
名言⑤「笑い声は太陽。人々の表情から冬を追い払ってくれる。」
また作中の中でセリフとしてではなく、文としてこの名言をユゴーは書きます。
歪んだ社会に抑圧された人々ですが、その中で聞こえる笑い声の貴重さと重要さを語っています。
フランス歴史の中でも物語が舞台となる時代で、笑い声がいかに希少だったかをうかがうことができる名言です。
名言⑥「涙を流さないものは、何も見えていないのだ。」
この言葉はこの世の中の状態を悲嘆しない者は、世界の正体がみえていないという意味です。
ヴィクトルユゴーにしては悲観的な名言ですが、このフレーズも社会(世界)の劣悪さ、不条理さを暴くものとなっています。
社会は喜びよりも、はるかに苦痛と悲しみに満ちているという見解を持っていたことがわかります。
名言⑦「人生最大の幸福は、愛されているという確信である。自分のために愛されている、否、もっと正確には、こんな自分なのに愛されているという確信である。」
「愛すること」についての名言は世界中にありますが、上記はヴィクトルユゴーが彼の言葉で表現したものです。
人生の意味とは愛で、それ以外の何者でもないという普遍的な意味です。
「こんな自身なのに」という卑下した表現はただ謙虚さを表しているのか、あるいはニヒリズムの要素を含み、「愛以外は無」という意味までもが含まれている可能性も考えることができます。
名言⑧「私の言動の理由は何か?良心という不思議なものだ。」
この名言は、物語の最後にジャンヴァルジャンがコゼットとマリユスに見守られながら死を迎える直前に出てきます。
小説やミュージカルでは、このシーンは私たち観衆に正義と真実の意義について考えさせられます。
ヴァルジャンの一生を振り返ると、彼が司祭と出会ってからの生きざま全てがこの二つに集約されるのがわかる、力強い名言として知られています。
名言⑨「未来にはいくつかの名前がある。意志薄弱な者はそれを不可能と呼び、臆病者は未知と呼ぶ。しかし勇敢な者はそれを理想と呼ぶ。」
こちらもユゴーの名言で有名なものです。
作品の中では珍しく「未来」について語っていますが、勇気の価値を説いているものとなります。
彼の言葉は読み手に「己を安く見ないこと」、「愛すること」、「勇気を持つこと」の3つを主に伝えるものが多く、これもその一つになります。
名言⑩「世界中のすべての軍隊よりも強いものが一つだけある。それは時にかなって生まれた発想である。」
この名言も無形なものが持ちうる未知なる可能性やその力について語っています。
ユゴーが危険発想について警告していますが、作中のフランス社会では彼のこの名言こそが危険発想なのがなんとも皮肉です。
発想次第で、様々なしきたりや根拠のない信仰を土台にして作られた世の中の正体に気づくことができるという意味になります。
ヴィクトルユゴー「レミゼラブル」の名言についてまとめ
レミゼラブルは登場人物のセリフよりも、彼らを取り巻く社会についてヴィクトルユゴーが解明していく名言の方が多いのが何よりも特徴的です。
一政治家、またロマン主義者として「社会」や「勇気、愛」をテーマに、作品を通し多くの人の心に今でも訴えかけ続けます。